進学ブランド力調査
高校生の大学選びの動向を明らかにするため、年に1回、高校3年生を対象として行っている調査です。 大学の志願度、知名度の他、大学に対する50項目にわたるイメージを調べています。
この調査は毎年行われているので大学、特に募集担当者には重要な調査の一つです。公表されるのは上位の結果だけですが、各大学には結果が届けられます。お金を出せば分析とコンサルテーションもしてもらえます。利用している大学も多いと思います。
調査期間が2020年4月3日(金)~4月24日(金)と直近のものですのでほぼ「受験生の今」の知る調査と言えるでしょう。

調査対象ですが
「関東エリア、東海エリア、関西エリアの高校に通っている2021年3月卒業予定者(調査時高校3年生)計120,000名
※令和元年度学校基本調査の「全日制・本科2年生生徒数(県別)」、「中等教育学校・後期課程2年生」を基に、リクルートマーケティングパートナーズが保有するリスト(注)より調査対象とする数を抽出
(注)リクルートが発行する進学情報誌「スタディサプリ進路ブック」、および配信する進学情報WEBサービス「スタディサプリ進路」(http://shingakunet.com)会員リスト
」 と12万人に郵送調査ですので大規模な調査です。ただ調査エリアが関東・東海・関西の高校で、そこの地域にある大学について聞いている調査ですのでその他の地域の大学は参考になりません。  調査対象大学 「調査対象エリア内にキャンパスが存在する全大学およびその他2エリアの国立 大学全てと、公立・私立大学の入学定員1,000名以上の大学
■ 関東エリア 312校 (自エリア248校、他エリア 64校)
■ 東海エリア 216校 (自エリア 84校、他エリア132校)
■ 関西エリア 260校 (自エリア148校、他エリア112校)

公立・私立大学は入学定員1000名以上とありますが、これは収容定員のような気がしますがどうなのでしょうか。というのは調査対象に募集定員が200名の新設専門職大学が入っていますのでやはり収容定員のことだろうと思います。

さて結果ですが、マスメディア的には「志願したい大学」「知っている大学」などの上位ランキングが気になるでしょうが、ランキングに出てくる以外の大学は気になるのは自分の大学とライバル大学との比較です。イメージ調査の項目「校風や雰囲気が良い」「学びたい学部・学科がある」「国際的なセンスが身につく」「入試方法が自分に合っている」「キャンパスがきれいである」「おしゃれな」などの項目を比較していくと高校生に何を伝えていくべきかが見えてくる気がします。

それをもとにSWOT(強みー弱みー機会ー脅威を4つの象限でプロット)分析をしてみると戦略が見えてきます。

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せっかくの調査ですので時間を取ってよく読み、有効に活用したいものです。

上位ランキングの詳しい資料は
http://souken.shingakunet.com/research/2020brand1.pdf

なおリクルート進学総研の小林浩所長の分析は今年は定員厳格化と新しく導入される大学入試共通テストに加えて新型コロナの影響もあり「超安全志向」だそうです。
http://souken.shingakunet.com/research/2020brand2.pdf

他社の調査結果も気になります。手に入ったらお伝えします。